2021/04/06

知っていると便利! デザインの基本となる鉄板比率~白銀比~

 

こんにちは。りおです。

すっかりご無沙汰してしまいましたが、「知っていると便利な鉄板比率」。
第2回の今回は「白銀比(大和比)/白銀比(第2貴金属比)」について紹介します。

鉄板比率の種類や「黄金比」につきましては、第1回の「知っていると便利! デザインの基本となる鉄板比率~黄金比~」をご覧ください。

 

比率その2. 白銀比(大和比)/白銀比(第2貴金属比)

白銀比には、別名「大和」と呼ばれるものと「第2貴金属比」の2種類があり、それぞれ比率が異なります。
※以降、白銀比(大和比)を「大和比」、白銀比(第2貴金属比)を「第2貴金属比」と表記します。

大和比は黄金比(1:1.618)よりも比率の差が小さいため、黄金比より「かわいらしさ」「親しみやすさ」を感じる比率です。
逆に第2貴金属比は比率の差が大きく、「シャープさ」「ダイナミックさ」を感じる比率になります。

 

白銀比(1):大和比

大和比とは

大和比は、その名からもわかるように、日本に馴染み深く、日本の建築物などにもよく見られる比率です。

比率は
1:1.414
約5:7

この比率、じつは正方形の一辺と対角線の比率と同じになります。
大工さんが使う道具の一つに「曲尺(かねじゃく)」という90度に折れ曲がったL字型の定規があるのですが、曲尺の表面には通常の目盛、裏面には1.414倍の目盛が付いています。これによって、丸太を測る時に丸太の直径から角材の辺の長さがすぐにわかるようになっています。
大工さんの道具の目盛にも使われている大和比。木造建築物に大和比が多く見られるのも納得です。

 

大和比が使われている例

1)紙の規格

日本で使用されているA判・B判の紙の規格にも用いられ、A4・B4などの縦横比は、この比率になっています。

A判・B判の説明図

ちなみに、A判はドイツの物理学者オズワルド氏によって提案された規格と言われ、現在では国際規格サイズになっています。それに対してB判は日本の美濃紙が起源と言われる日本独自の規格であり、国際規格サイズではありません。
A0は面積が1平方メートルのルート長方形、B0は面積が1.5平方メートルのルート長方形になり、「Bn判の面積はAn判の1.5倍(n=0〜10)」になります。

 

2)建築物

日本人に好まれる大和比は、多くの格式ある建築物に使われています。
例えば、現存する最古の木造建築である「法隆寺」の金堂/五重塔。金堂の横幅や五重塔の庇部分の比率を調べると大和比であることがわかります。
また、銀閣と呼ばれている「慈照寺観音殿」も2階と1階の横幅の比率が大和比になっています。
千体の千手観音像が安置され、南北に長く伸びる建物が印象的な「三十三間堂」。こちらは外壁が、大和比の長方形を5つ並べたサイズになっていると言われています。

近代の建築物では「東京スカイツリー」にも大和比が!!全体の高さ634メートルに対して第二展望台は地上から450メートル。450:634=1:1.41。ここにも大和比を見ることができます。

法隆寺/スカイツリーのイラスト

 

3)キャラクターデザイン

キャラクターデザインにも大和比がよく用いられています。
ドラえもん、キティちゃん、トトロ(立った耳を除く)、リラックマ、スヌーピーなどは、縦横の比率が大和比に近いです。なかでも、キティちゃんに関しては、顔の大きさも大和比になっているとか。
大和比は日本人にとって身近な比率とされているため、親しみやすいキャラクターをデザインする時には、この比率を意識して制作するとよいかもしれません。

 

白銀比(2):第2貴金属比

第2貴金属比とは

第2貴金属比は「黄金比」と同じく、貴金属比の一種です。

比率は
1:2.414
約5:12

貴金属比(第n貴金属比)は1:(n+√(n²+4))/2であらわし、第1→第2→第3と比率が高くなるため、第2貴金属比は第1貴金属比(黄金比)に比べて差が大きくなり、黄金比よりも差が小さくなる大和比とは大分比率が違います。

 

第2貴金属比が使われている例

正八角形

第2貴金属比の使用例として、図形の正八角形がよく挙がります。正八角形の中に長方形を作り、短辺の長さを1とすると、長辺の長さは、1+√2(約2.414)となり、短辺:長辺の比率が1:1+√2(約2.414)になります。よって、正八角形には第2貴金属比が内在していると言えます。

正八角形の説明図

屋根上の玉ねぎのようなオブジェが印象的な「日本武道館の屋根」や、建築家の隈研吾氏が設計し2018年に完成した「日本平夢テラスの展望回廊と施設」の形は正八角形をしています。
また、時計・鏡やロゴなど、正八角形を用いているデザインは世の中にたくさんあります。
それらは第2貴金属比が使用されている例と言えるのかもしれません。

 

まとめ

大和比」と「第2貴金属比」。特に「大和比」は日本人好みと言われ、身近にたくさんあることから、日本人にとっては黄金比よりも馴染み深い比率と言われています。その比率「1:1.414(約5:7)」。憶えておくと大変便利!です。
次回は「青銅比」と、これらの比率の「活用方法」について紹介します。

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ライター
りお
デザイナー

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