2017/02/22
知っていると便利! デザインの基本となる鉄板比率~黄金比~
こんにちは。デザイナーのリオです。
みなさんは「黄金比」や「白銀比」という言葉を聞いたことがありませんか。
これらは「貴金属比」という、デザインをする際に知っておくと便利な比率の一種です。
この比率を取り入れてデザインやレイアウトをすると美しく整った作品に仕上がりやすく、デザイナーはもちろんデザイナーでない方も知っておいて損はない!!鉄板比率です。
今回は全3回にわけて、これらの比率や活用方法について紹介したいと思います。
比率の種類
デザイン業界でよく知られている比率は次の5種類になります。
- 黄金比(第1貴金属比) 1:1.618
- 白銀比(大和比) 1:1.414
白銀比(第2貴金属比) 1:2.414 - 青銅比(第3貴金属比) 1:3.303
- 白金比 1:1.732
- 第2黄金比 1:2.618
このうち、「黄金比」「白銀比(第2貴金属比)」「青銅比」は「貴金属比」と言われ、1:(n+√(n²+4))/2であらわされます。
「n」部分に「1」を入れると黄金比(第1貴金属比)、「2」を入れると白銀比(第2貴金属比)、「3」を入れると青銅比(第3貴金属比)になりますので、計算が好きな方は是非計算してみてください。
第1回の今回は「1.黄金比」について紹介します。
比率その1. 黄金比(第1貴金属比)
黄金比とは
黄金比は人類が最も美しいと感じる比率と言われています。
「古代ギリシアから使われ始めた」とか、「レオナルド・ダ・ヴィンチが発見して使っていた」など、そのルーツは諸説ありますが、いずれにしても大昔から使われていて、時代や国境を越えて愛されている大変ポピュラーな比率です。
比率は
1:1.618
約5:8
いろいろな絵画や建築物に使われているだけでなく、自然界にもこの比率が使われているものが多く存在しています。
基本的に縦横比「1:1.618」の長方形を作成して使用しますが(図表A)、より複雑な形に展開すると、さらに整ったデザインにすることができます。
例えば、図表Aの長辺(1.618)に短辺(1)の割合で線を入れると、残りの部分(0.618)を短辺とした「1:1.618」の比率ができます。この要領でどんどん内部に「1:1.618」の図形を作成します(図表B)。
さらに、図表Bの各起点を、短辺を半径とした円弧で結ぶことで、図表Cのような螺旋ができます。
このように展開した黄金比にあわせてレイアウトをしていくことで、より美しいデザインになります。
黄金比が使われている例
黄金比と言えば、ダヴィンチの「モナ・リザ」や「アップル社」のロゴなどが有名です。
「モナ・リザ」は顔の輪郭が「1:1.618」になっているうえに、上半身のバランスが図表Cのようになっています。
加工前画像出所:画像素材-g-sozai.com
「モナ・リザ」が美しいのは、その穏やかな微笑みや表情だけでなく、顔や構図のバランスが美しく整っているからなんですね。
「アップル社」についてはわかりやすく説明されているサイトを見つけましたので、こちらをご覧ください。
神秘の調和、アップル社のプロダクトデザインに隠された「黄金比」
さすが天下のアップル社。アップル社製品のデザイン性が高いことは皆さん周知のことだと思いますが、やはり黄金比が使われていたのですね。
また、他にもあるのではないかと調べたところ、このようなサイトを発見しました。
黄金比が使われている有名アート15選
おおっ!!凱旋門やオードリー・ヘップバーンも黄金比だったとは。
確かに、凱旋門は遠くからみても近くからみても、美しい形をしていますよね。
ヘップバーンは私が大好きな女優で、(個人的には)誰よりも美しいと思っていましたが、顔のバランスにそのような秘密があったのですね。納得です。
オードリー・ヘップバーンの顔が黄金比だったので、日本の女優も調べてみたところ、「桐谷美玲さん」「佐々木希さん」の顔(輪郭)の縦横比も黄金比でした。「世界で最も美しい顔100人」に選ばれるはずですね。(桐谷美玲さんは2012年から2016年の5年連続、佐々木希さんは2010年から2015年の6年連続で選出されています。)
みなさんも是非、身近にある黄金比を探してみてください。
まとめ
世界中で愛されている「黄金比」。知っていると大変便利な比率の一つです。
まずはその比率「1:1.618(約5:8)」を憶えていただければ嬉しいです。
次回は「白銀比」について紹介します。