2020/02/21

紙媒体とWebメディアでライティングするってこんなに違う!紙ライターからWebライターへの道のりは険しい

 

こんにちは、CCユニットのきらです。社内の誰かが言っていました「別に挨拶からブログを始めなくてもいいよね」。同感です。でも落ち着くので挨拶から始めてみました。挨拶ってされて嫌なものじゃないですよね(たぶん)。話がそれました。前回は結婚雑誌に長らくいた経験から和婚の知恵袋的な記事を「SEOに挑戦だ!」という意気込みで書きました。

今回は、20年近く(怖い…)文章を書くという仕事をしてきたもののほとんど紙でしか書いていなかったので、Webでライティングをするということの難しさと恐ろしさをフォーグローブ生活4年目にしてようやく気が付き始めた、という話について書きたいと思います。

“雑誌ライター”と“Webライター”との違い

フォーグローブに入った当初からボスには何度も言われていました。

02

「Webの世界で記事を出すということは、大海に小魚を一匹放すようなもんなんだよ。そこにほっそい釣り糸を垂らした釣り人がいて、その人に釣ってもらわなきゃいけないの」

そういわれて私は

 「いやいや、雑誌の世界だって同じだし。雑誌だって山ほどあるし。てか、出版不況で雑誌どんどん廃刊してるし。(雑誌の方が大変だし)」※()内の言葉はフィクションです

なんて、思っていました。バカですね。今ならわかります。雑誌の世界とWebの世界の大きな違い。それは

雑誌の世界で文章を書く、というのは

『ペットショップの種類毎に整理整頓された水槽の中に“価値のあるとされる魚”を放つこと』

かたや

Webの世界で文章を書く、というのは

『太平洋のど真ん中に“価値があるのかないのか多数の人に判断を委ねた状態の名もない小魚”を放つこと』

なのです。

どちらが誰かの目に留まって家まで連れ帰ってもらいやすいか…明々白々ですよね。フォーグローブに入り、早4年…いや、4年目にしてようやくWebで記事を書く、ということの恐ろしさと喜びに目覚め始めている私が気付いた、雑誌とWebで記事を書くアプローチの違い、について紹介したいと思います。(あくまで私見です)

文字数が完全に決められている紙ライター。文字数に制限のないWebライティング

基本的に雑誌の場合、ページ数ありきで企画が組まれ台割が作られます。そのため、おのずと文字量も決まってきます。自由度の高い編集記事でも大まかな文字量を決めてラフを切り、デザイナーさんに依頼してページのデザイン構成を作ってもらい、キャッチ、リード、見出し、キャプションなどの正確な文字量が決まります。それを基に原稿を起こしていくのが紙のライターの仕事です。

かたやWeb記事の場合には構成のパターンは決まっていますが、いくつ見出しや小見出しを設けて本文を繋げてもページ送りをすればOKなので基本的には制限なし。むしろ、SEO的に見出しや小見出しは重要なポイントですから、しっかり本文の内容を体現し、かつ、SEO効果のあるキーワードをいくつも用意したほうがいい場合もあります。

これにより、何が生じるかというと

 【紙】はどんなにいいインタビューや取材内容でも削ぎ落して伝えることになる。

【Web】は伝えたい要素があればいくらでも伝えられる。

という状態になります。

そのため、紙ではキャッチやキャプション、見出しなどに思いを込めて、見開きの状態で全体的に眺めた時に視覚的にエモさが表現されるようになっています。そして買ってもらわなければいけないので刺激的にもなります。

かたやWebでは、取材対象者のままのトーンで物事を伝えられる気がします。そしてもちろんSEO対策も重要な要素になります。

こういわれてもなんだかよく分からないですよね。

そこで実際に雑誌とWebのインタビュー記事の違いを、誰もが知っているキャラクターを使って表現してみようと思います。

雑誌ライティングとWebライティングとではこんなに表現が変わってくる⁉

雑誌とWebメディアのライティングの違いについて“サザエさんにインタビューをした”という体で雑誌記事用の原稿とWeb記事用の原稿を書いてみました。

<インタビュー記事例>

取材対象者:サザエさん

取材内容 :ドラ猫にお魚をもって逃げられた状況について

03

 【雑誌ライティングの場合】

<タイトル>

衝撃! 昼間の閑静な住宅街に響く叫び声は

国民的スターのあの女性だった!

<リード>

2月某日、閑静な住宅街で有名な世田谷のとある一軒家から切り裂くような女性の叫び声が聞こえた。目撃者の証言によると、魚をくわえた猫が家から飛び出してきたかと思うと20代半ばの女性がホウキを手に血相を変えて走り出てきたという。その女性はなんと国民的スターのサザエさんだった。取材班はサザエさんを突撃し独占インタビューを行うことができた。

<本文>

――あの日いったい何があったんですか?

本当にもう目の前で起こったことが信じられませんでした。白昼夢でも見たのかと…それほど衝撃的で…もう恐ろしくて今でも思い出すと足が震えます。

――目撃者の証言によると、お魚をくわえた猫がお宅から飛び出てきたそうですが?

ええ、それが真実です。台所で夕飯の準備をしている私の目の前に猫が表れて大切なお魚を一匹くわえて逃げて行ったんです。私は驚くと同時に今晩の家族の大切なおかずを奪われることへの恐怖に、意を決してホウキを手に猫を追いかけました。

 ――さぞかし怖かったでしょうね…

家族のためですもの…

――それでお魚を取り戻すことはできたんでしょうか?

いえ…途中で母に会い、「サザエよくやりました。あなたの頑張りは見事でした。お魚は可哀そうなドラ猫にあげましょう」と言われて…私も「ドラ猫のお腹を満たすことができるなら」と思い直して帰ることにしたんです。それなのにその帰り道にマスオさんがあんなことを…!(衝撃の展開は次号へ続く)

 =================================

どうでしょう? サザエさんの個性は遠くのほうへさておいて、大した事件でもないのにかなり事件性が高いようなエモい文章になっています。質問者とサザエさんの回答が分かりやすいように太字になっていますが、サザエさんの回答の前にわざわざ“サザエさん”とは書かれていません。これも雑誌メディアの特徴で、不要なワードで文字量を増やさないようにしています。

お次はWebメディアです。

 【Webライティングの場合】

<タイトル>

放映50周年記念・サザエさんお魚くわえたドラ猫を追いかけてご近所に笑われる! インタビュー

 <description>

国民的キャラクターで日曜日の夜の顔といえば、日本人なら誰もが知っているサザエさん。今年はサザエさんの生みの親である長谷川町子さん生誕100周年、そしてサザエさんが放映されてから50周年という節目の年です。そんなアニバーサルイヤーのサザエさんに“あの歌詞”通りの事件が起こったというのでインタビューしました。

<見出し1>

サザエさん夢中でドラ猫を追いかけるもフネさんに怒られる!

 <本文>

――サザエさんこんにちは! とてもお会いしたかったので今日は興奮しています!

サザエさん:あら、ありがとうございます! 私も嬉しいわ。

――ところでサザエさん、先日サザエさんの主題歌にある通り、お魚をくわえたドラ猫を追いかけたと聞いて驚いたんですが本当ですか?

サザエさん:そうなのよー! 私が夕飯の準備をしていたら、突然、窓から猫が入ってきてあっという間にお魚をくわえて逃げて行ったのよー。もうびっくりしちゃった!

――毎週、同じ歌詞を聞かされて潜在意識の中に“お魚をくわえたドラ猫を追いかけるサザエさんの姿”が刷り込まれて同じ状況を引き寄せちゃったんですかねえ。

サザエさん:ええー! そんなことってあるのかしら? …うーんまあ私、思い込みが激しいところがありますものねえ。とにかくびっくりしたんだけど、一匹なくなったら父さんに叱られそうだし、エプロン姿のままホウキ片手に夢中で追いかけたのよ。

――ドラ猫を追いかけている途中でフネさんに会って怒られたんですよね?

サザエさん:そうなのよ!「サザエ! なんです、みっともない!」って…それで帰ることにしたんだけど、途中でマスオさんを見かけたの。そしたらなんと後輩の女の子と楽しそうに歩いているじゃない! もう腹が立っちゃった!「私がこんなに頑張っているのに!」って。それでマスオさんに一匹足りない分のお魚をがまんしてもらうことにしたの。自業自得よねえ。

===================================

はい、こんな感じです。

Web記事の方は大海の中で誰かの釣り糸にひっかけてもらうために、SEO対策として“description”を書いたり“サザエさん”キーワードでタイトルや見出しを調整したりしています。さらに質問者を太字に、サザエさんのコメントの前には必ず“サザエさん”ワードを色を変えて入れ、スマホでもサザエさんのコメントが読みやすくなるようにすると同時にキーワード対策もしています。

そして、“サザエさん”に興味がある人がこの記事にたどり着いた時に楽しめるようにサザエさんの個性がちゃんと伝わり、かつ、この記事でしか読めないようなエピソードを引き出せるように聞き手がサザエさんに質問しています。もちろんこのような質問の仕方は雑誌ライティングでも行いますが、文字数が限られているために、本来の趣旨とは違う方向の会話はあまりできず、「こんな話も聞けちゃった!」的なエピソードが生まれることはなかなか難しい気がします。

え? これはWebと雑誌の違いじゃなくて、そもそもメディア特性の違いによるところが大きいだろう?

…たしかに…そういった感は否めませんね…。

では次回、今度はまた違った角度でWebと紙の原稿アプローチについて書いてみようと思います。

フォーグローブでは、紙物はもちろんWebメディアの立ち上げや運用などもシステム構築から行うことができます。もちろんSEO対策もバッチリです! ぜひ、そんなご要望があればお気軽にご連絡ください。

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